レザークラフト研究

横浜市で小さなレザークラフト教室をしています。小物から鞄まで

レザーカービングをする時に揃えたい工具・用具

レザークラフトには、レザー・カービングという革彫刻の分野があります。

 

この記事では、レザー・カービングに最低限に必要な工具・用具などについて書いてみます。

 

 

<レザー・カービングする際に必要な工具・用具>

 

・(レザー・カービング用)大理石

大理石 marble

 

・トレスフィルム

 ※レザー・カービング用のトレースできるプラスチック素材でできたフィルムです。

 ※トレーシング・ペーパーは破れるため、レザー・カービングには向きません。

トレスフィルム Tracing Film

 

・伸び止めシート

 ※革の裏面に貼って、カービング中の打刻による革の伸びを防ぎます。

伸び止めシート Stay Film

 

・鉄筆

 ※図案を革に写す時に使います。

鉄筆 モデラ modeler

 

・(カービング用)スポンジ

・(水を入れるための)ボウル等の容器、または、スプレー容器(霧が細かく出るもの)

 ※スポンジは、カービング用のスポンジが売られています。

 ※一般の食器用スポンジは目が粗く保水できないので、向きません。

 ※写真のようなセルロースのスポンジなど、水が垂れない物なら使えます。

スポンジ Sponge

 

・スーベルナイフ(スーベルカッター)

スーベルナイフ Swivel Knife

 

・オイルストーン(油砥石)

 ※スーベルナイフを研ぐ時に使います。

オイルストーン Oil Grindstone

オイルストーン Oil Grindstone

 

・角度調整器

 ※スーベルナイフを研ぐ時に使います。

角度調整器 Angle Adjuster

 

・革砥、青砥(青棒)

 ※スーベルナイフを研ぐ時に、革砥に青棒を塗って使います。

上が青砥(ルージュ)、下が革砥(ルージュスティック) Rouge & Rouge Stick

 

・ミシン油

 ※革砥に青砥を塗り、ミシン油を挿して、スーベルナイフを研ぎます。

ミシン油(写真はサンランドオイル) Machine Oil


・木槌、または、モウル

 ※木槌は軽いですが、叩く音が少しうるさいので、自宅で夜間にレザー・カービングをしたい場合は、モウルのほうが静かです。

木槌 Wood Mallet

モウル Maul

 

カービング用刻印

 ※必要な刻印の種類は、彫る図案によって、かなり異なります。

カービング用刻印 Leather Carving Stamps

 

カービング・ウエイト(重石)

 ※革が動かないように重石で留めて、刻印で打刻します。

 ※重い物なら専用のカービング・ウエイトを買わなくても使えますが、革に当たる面が金属の物は、革のタンニンと反応して変色するため、避けてください。

カービング・ウエイト(重石) weight
自分の重石は金属製なので、革の服を作って着せました(笑)

 

<染色・仕上げに必要な用具(*は任意で用意してください)>

 

・オイル(ピュアホースオイル、ニートフットオイル、など)

オイル(写真はフィービング社 ニートフットオイル)

 

・防染できる薬剤

 ※『レザーコート』『レザーラッカー』など。

レザーコート(クラフト社) Leather Coat(Craft-sha)

 

*(彫った革を染色する場合の)革用染料

 ※『クラフト染料』『オイル(プロ)・ダイ』など。

クラフト染料(クラフト社)  dye

 

*(アンティック風に仕上げる場合の)アンティック染料

 ※『アンティック・ダイ』など。

アンティック(アンティーク)染料 Antique Paste

 

*(染料を使った場合の)色止め仕上剤

 ※『レザーコート』『タンコート』など。

 

他には、

 

・ウエス(端布)

 ※薬剤を塗ったり、染料の拭き取りなどで使います。

 

・歯ブラシ

 ※アンティック染料を塗る時に使います。

 

・鉛筆

 ※図案を移す時に使います。

 

・水

 ※革を濡らして彫るためです。

 

など。

 

以上が基本的に必要になる工具・用具です。

 

 

染色やアンティック染料での仕上げは好みなので、染料類は必ずしも買わなくてOKです。

 

彫って出来上ったあと、そのまま仕上剤を何も塗らないでいると、どんどん汚れていってしまいますので、ピュアホースオイルと、『レザーコート』などの防水・防汚効果のある薬剤を、仕上剤として塗ることをお勧めします。

 

トレスフィルムなどの副資材は、レザー・カービング用の物ならば、メーカーによる機能の優劣は殆ど無いので、好きなメーカーの物を使って問題ないと思います。

 

それぞれの工具・用具については、機会があれば、別途、また記事を書きたいと思います。

 

 

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