レザークラフト研究

横浜市で小さなレザークラフト教室をしています。小物から鞄まで

レザークラフトで使う接着剤ーはみ出した接着剤の除去

<水溶性接着剤(ウォーターベース)>

 

例:「クラフト社 サイビノール」、「協進エル社 白ボンド」など

 

塗っている時にはみ出した接着剤は、水で濡らして固く絞った端布(ウエス)で、素早く拭きとれば、あまり跡が残らずに拭き取れます。

 

コバ面にはみ出した接着剤は、水で濡らした端布で拭き取るよりは、接着剤が乾燥して固形になるのを待って、ナイフやヤスリなどで落とすほうがきれいに除去できます。

 

吟面に付けてしまった場合は、接着剤の量が多いとどうしても少し吟面に染み込んでしまうため、全て跡を残さず取るのは難しいです。

できれば、吟面には、作業前にレザーコートなどの表面を防汚・保護する薬剤を塗っておくほうが安心です。

 

 

 

<ゴム系接着剤>

例:天然ゴム系 クラフト社「ゴムのり」など

  合成ゴム系 「ダイアボンド」、クラフト社「スーパークラフトボンド」など

 

ゴム系接着剤は、溶剤系(固くなったら専用のうすめ液で希釈する)のため、水溶性接着剤のように、水で濡らして固く絞った布で除去、のようなことはできません。

かといって、溶剤(シンナーのような匂いのするもの)で除去できるかというと、溶剤が揮発しても革にシミが残ってしまって、かえって汚れを増やす結果になるように思います。

 

 

天然系ゴムのりなどは、ゴムのり用クリーナー(これもゴムでできている)で、軽くこすって、落とすことができます。

ただ、吟面に付いてしまって、このゴムのり用クリーナーでこすると、当然、吟面にこすった跡が残ってしまいます。

あくまでも軽くこすって落とす、が良いと思います。

ゴムのりを落とせるクリーナー(本当はスエードの汚れ落とし) gum cleaner

 

革の鞣し方によって色々と違いますが、クロムなめしの革や、タンニンなめしの革でオイルを多く含むものは、あまり跡が目立たずに除去できる可能性があります。

素上げのヌメ革は、かなりデリケートなので、できるだけ跡が残らないようにするには、やはり予め防汚・保護剤を塗っておくほうが良いと思います。

 

 

一方、合成ゴム系接着剤は、今まで幾つか使ってみて、強力に接着するタイプが比較的多いように思うので、きれいに除去するのが難しいものが多い気がします。

色々な種類があるので一概には言えませんが、一応、ゴム系接着剤なので、ゴムのり用クリーナーでこすってみるのも手だと思います。

この場合も、予めレザーコートなどで吟面を防汚・保護しておく、クリーナーを使う時は強くこすらない、ということをお勧めします。

 

 

関連記事

leatherworksthalia.hatenablog.com

 

leatherworksthalia.hatenablog.com